2026年横浜市長選挙|7候補を建築・不動産・中小企業・子育て・防災の視点から比較
2026年10月18日に投開票される横浜市長選挙。
今回は、前職の山中竹春氏と新人6人の、合わせて7人が立候補しています。
今回の選挙では、これまでの市政を継続するのか、それとも新しい市政へ転換するのかが大きな争点となっています。
また、市役所のガバナンス、子育て、防災、経済政策、都市開発など、横浜市民の生活や企業活動に直接関係するテーマも数多くあります。
今回は、特に建築・不動産業、中小企業、子育て、防災、都市開発という5つの視点から、7候補の特徴を整理します。
まず7候補を一覧で比較
| 候補者 | 主な立場・特徴 | 注目される政策 |
|---|---|---|
| 藤川祥子氏 | 市民団体代表 | 市民参加、山下ふ頭再開発見直し、保育料無償化 |
| 山中竹春氏 | 前市長 | 市政継続、子育て世帯支援、防災、IR再誘致阻止 |
| 中谷一馬氏 | 前衆議院議員 | DX、行政改革、防災、子育て |
| 原澤敦美氏 | 弁護士 | 市役所改革、ガバナンス、防災 |
| 福山敦士氏 | 会社経営者 | 「稼げる横浜」、財源確保、中学校給食 |
| 山本理顕氏 | 建築家 | 都市・建築・公共空間などの視点 |
| 浅賀由香氏 | 共産党公認 | 子育て、給食、福祉、基地問題、大型開発の見直し |
候補者の所属・経歴などは、告示後の報道および横浜市の選挙情報をもとに整理しています。
① 建築・不動産業から見る横浜市長選
横浜市の建築・不動産業界にとって、市長選は決して遠い話ではありません。
横浜市では、
- 土地利用
- 都市計画
- 再開発
- 住宅政策
- 空き家対策
- 耐震化
- 狭あい道路対策
- 公共施設整備
- 駅周辺のまちづくり
など、多くの行政施策が建築・不動産と関係しています。
横浜市自身も、建築行政として開発許可、市街化調整区域、耐震化、狭あい道路、都市計画など幅広い制度を運用しています。
建築・不動産業界が注目したいポイント
特に重要なのは、
「横浜市の土地を今後どのように利用していくのか」
という点です。
人口構成や住宅需要が変化する中で、
- 駅前は高度利用するのか
- 郊外住宅地をどう維持するのか
- 空き家をどう活用するのか
- 老朽建物をどう更新するのか
- 防災上問題のある住宅地をどう改善するのか
といった課題があります。
候補者を比較するときには、単純に「開発推進」「開発反対」と見るのではなく、どの地域で、どのような開発を進めるのかを見ることが重要です。
② 中小企業・商店街から見る横浜市長選
横浜には、大企業だけではなく数多くの中小企業や個人事業者、商店があります。
市長の経済政策によって、
- 中小企業支援
- 商店街支援
- 起業・創業支援
- 観光
- MICE
- 企業誘致
- スタートアップ支援
- 横浜市内での仕事づくり
などが変わってくる可能性があります。
特に福山氏は「稼げる横浜」を掲げ、独自財源の確保などを訴えています。
一方、横浜市の現在の中期計画でも、企業誘致・スタートアップ、中小企業・商店街支援、観光・MICEなどが政策分野として位置付けられています。
中小企業にとって重要なのは「仕事が増える横浜になるか」
企業にとっては、単純な補助金だけでなく、
「横浜で事業を続けやすい環境になるか」
が重要です。
例えば、
- 店舗を出しやすい
- 建物を改修しやすい
- 起業しやすい
- 人材を確保しやすい
- 商店街に人が集まる
- 観光客が増える
- 再開発によって新しい商業需要が生まれる
といった点も重要になります。
③ 子育て・教育から比較する
子育て政策も今回の大きな争点です。
山中氏は、子育て世帯の負担軽減など「生活者目線の市政継続」を掲げています。
藤川氏は保育料無償化などを訴えています。
中谷氏は「あたたかい横浜」を掲げ、DXなどと合わせて市民生活を支える政策を訴えています。
福山氏や浅賀氏も、中学校給食について自校調理を重視する政策を掲げています。
子育て世代にとって見るべきポイント
子育て政策は、
- 保育
- 教育
- 給食
- 医療
- 交通
- 住宅
- 経済的支援
を総合的に見る必要があります。
例えば、子育て世帯にとって「住みやすい横浜」とは、単に給付金が多いだけではありません。
住宅を確保できること、通勤・通学しやすいこと、保育・教育環境が整っていること、安心して暮らせること
なども重要です。
横浜市では現在、子育て世代向けの住宅支援や既存住宅の断熱改修、空き家を活用した子育て世代の転入・定住促進なども行われています。
④ 防災の視点から見る横浜市長選
横浜市は非常に広い市域を持っています。
地域によって、
- 木造住宅密集地域
- 崖地
- 狭い道路
- 河川
- 海岸部
- 老朽住宅
- 大規模団地
など、異なる防災上の課題があります。
中谷氏は「世界最高水準の防災都市」を掲げています。
原澤氏も防災対策を重要政策として掲げています。
山中氏も生活者目線の政策として防災対策を挙げています。
建築業界から見た防災
建築・不動産業界から見ると、防災は非常に重要なテーマです。
例えば、
「古い建物をどう更新するのか」
という問題があります。
耐震性の低い建物や老朽化した住宅を放置すれば、災害時の被害が大きくなる可能性があります。
一方で、建て替えには多額の費用が必要です。
そのため、
- 耐震改修への支援
- 建て替え支援
- 空き家対策
- 狭あい道路の改善
- 防災性の高い住宅への更新
などを総合的に考える必要があります。
横浜市も現在、耐震化支援や狭あい道路の拡幅などを進めています。
⑤ 都市開発・山下ふ頭をどうするのか
今回の選挙で特に注目されるテーマが山下ふ頭の再開発です。
横浜市の中心部・臨海部を今後どうするのかという問題であり、単なる一地区の問題ではありません。
山下ふ頭を、
- 商業
- 観光
- 住宅
- 公園
- 国際交流
- エンターテインメント
- 市民利用
など、どのような場所にしていくのかによって、横浜全体の都市構造にも影響します。
藤川氏は現在の山下ふ頭再開発の「民設民営」を見直す考えを示しています。
一方、横浜市の現在の中期計画では「世界を魅了する都心部・臨海部のまちづくり」が政策分野として位置付けられています。
⑥ 建築家・山本理顕氏に注目
今回の7候補の中で、特に建築・不動産業界から注目したいのが建築家の山本理顕氏です。
山本氏は他の候補者とは異なり、長年にわたり建築・都市・住宅などの分野で活動してきました。
横浜市長は、単に行政を管理するだけではなく、
「どのような都市をつくっていくのか」
という役割も担います。
その意味では、建築家としての経験を市政にどのように生かすのかが注目されます。
一方、建築家としての視点と、約370万人が暮らす大都市の行政運営をどう結び付けるのかについても、政策を読む上で重要なポイントになります。
⑦ 「開発する横浜」か「暮らしを重視する横浜」か
今回の7候補を比較すると、大きく考え方の違いが見えてきます。
もちろん単純に分類できるものではありませんが、選挙を見る際の視点として、
経済・都市開発を重視
福山氏など
→ 「稼ぐ横浜」「財源を生み出す横浜」
市政・行政組織の改革を重視
原澤氏など
→ 市役所のガバナンスや信頼回復
市民参加を重視
藤川氏など
→ 市民が市政に参加する仕組み
生活・子育てを重視
山中氏、中谷氏、浅賀氏など
→ 子育て・教育・生活支援
都市・建築の視点
山本氏
→ 建築・都市空間などの専門的視点
という違いがあります。
ただし、各候補者が複数の政策分野を掲げているため、これはあくまで「比較するときの入り口」と考えるべきでしょう。
⑧ 横浜市南区の住民・事業者から見ると?
富士工業の所在地にも関係する南区などでは、全国的な大型政策だけでなく、身近なまちづくりも重要です。
南区では、
- 古い住宅
- 狭い道路
- 坂道
- 空き家
- マンション開発
- 駅周辺の商業
- 高齢化
- 防災
- 建物の老朽化
など、地域に密着した課題があります。
特に建築・不動産業界では、
「今後、古い住宅や空き家をどう更新していくのか」
という問題が重要になります。
空き家を放置するのではなく、
「解体する」
「建て替える」
「リフォームする」
「賃貸住宅として活用する」
「子育て世帯向け住宅として活用する」
など、地域の状況に応じた選択肢が必要になります。
⑨ 鶴見区など工業・商業地域では?
鶴見区などでは、住宅だけでなく工場や事業所、商業施設なども多く存在します。
そのため、
- 工業と住宅の共存
- 駅周辺の再開発
- 商業活性化
- 企業誘致
- 交通インフラ
- 防災
- 土地の有効利用
などが重要になります。
横浜市全体の経済政策だけではなく、地域ごとの土地利用をどう考えるかという視点も必要です。
⑩ 不動産・建築業者が候補者を見る際のチェックポイント
今回の市長選を建築・不動産業者の立場から見るなら、次の5項目をチェックすると分かりやすくなります。
① 土地利用
駅前・住宅地・工業地・郊外部をどのように利用していくのか。
② 再開発
山下ふ頭だけでなく、駅周辺や既成市街地をどう更新するのか。
③ 空き家・老朽建物
空き家や老朽住宅をどのように減らし、地域の安全性を高めるのか。
④ 防災
耐震化、狭あい道路、崖地、密集市街地などへの対策をどう進めるのか。
⑤ 中小企業支援
建築・不動産・商業などの地域企業が事業を継続しやすい環境をどうつくるのか。
まとめ|「どの候補が良いか」ではなく「どんな横浜にしたいか」
2026年横浜市長選挙には7人が立候補しています。
今回の選挙では、
市政の継続か転換か
という大きな選択だけでなく、
- 経済をどう成長させるのか
- 子育てをどう支援するのか
- 防災をどう強化するのか
- 古い住宅や空き家をどうするのか
- 駅周辺をどう再開発するのか
- 山下ふ頭をどうするのか
- 市役所の組織をどう改革するのか
など、横浜の将来に関わる多くのテーマがあります。
特に建築・不動産業界にとっては、都市計画、住宅政策、防災、空き家、再開発、中小企業支援など、市政と事業との関係は非常に大きなものがあります。
候補者を比較する際には、
「誰が一番良いか」だけではなく、「自分は10年後の横浜をどのような都市にしたいのか」
という視点で、それぞれの政策を確認してみることが大切です。
2026年横浜市長選挙
投票日:2026年10月18日(日)
候補者:7人
横浜市では候補者情報や選挙公報を公開しています。投票前には各候補者の正式な公約・選挙公報も確認することをおすすめします。
※本記事は2026年10月5日時点で公表されている情報をもとに整理しています。各候補者の政策については、選挙期間中に変更・追加される可能性があります。また、本記事は特定候補者への投票を呼びかけるものではありません。




